特に鉄道写真においては、技術・機材ともにプロ・アマ何も変わらないわけです。
よく言われる「それで生計を立てているか否か」、それも一つの線引きにはなるでしょう。
しかし現実には、生計が成り立っていないプロもいれば、お遊びでやっているのに結構な収益を得ているアマチュア (本業を別に持っている) もいます。
1月31日に東北新幹線東京駅で発生した、乗降扉に車いす用スロープを取り付けたまま発車した件。
(非常停止しなかった、そもそも連絡不徹底、あるいは動画撮ってる奴など多くのツッコミどころは置いておきます)
【東北新幹線】車いす用スロープ付けたまま発車…清掃員が足で外す JR東京駅 (YouTube 日テレNEWS)
清掃員の方がとっさに足で踏んだことでスロープが外れ、事なきを得ましたが、この方の一連の動きを見ているとまさに "プロ" という感じがしました。
もちろん清掃員は直接的には運行に関わっておらず、安全を確保する義務もありませんが、言うなれば新幹線に従事するプロ。
その清掃員の方はそこそこの年齢の女性ということもあり、おそらく鉄道に特段の興味は持っていない方と思います。
しかしながら仕事として日常的に新幹線に接することで、何が危険で、どうすれば回避できるか無意識のうち身に付いていたのでしょう。
もしかすると、車いす用スロープの着脱場面を何度か目にしたことがあって、「あれは足で踏めば外れる」と知識を持っていたのかもしれません。
ホーム端に落ちて車両と接触せんばかりのスロープを素早く引き寄せて、まずは立ち番の駅員を目で探すも見つからない、したらば通り過ぎる車掌に的確に伝える。
私も生涯 "鉄" 人生を歩んできましたから、だいたいのトラブルや事故は 「自分だったらこうする、こう対処した」などのウンチク (それが適切で正しいかは別として) が出ますが、 今回の車いすスロープに関しては、もし私がそこに居合わせても何もできなかったと思います。つまり私は、新幹線に関してアマチュア。
ついでに別の話をすると、たとえば製品として売る鉄道模型の組立て作業。 機械化も進んでいるでしょうが、ある程度は人手に頼らざるを得ません。
その組立作業をしているのは意外に、鉄道や模型には特に興味がないパートのおばちゃんだったりします。 でも、手さばきは超一流。
その辺の気取ったアマチュアが四苦八苦して組み立てるよりも、はるかに短時間で、はるかに綺麗なモノを作り上げます。
立場はパート・アルバイトだったとしても、間違いなくプロですよね。
デゴイチよく走る! > 緑の草子
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