1月20日から、首都圏の一部路線で終電の繰上げが行われました。 3月のダイヤ改正で実施される予定の「お試し版」みたいな形になりましたね。
私は最近、電車 (というか乗り物すべて) 自体に乗らないので、まったく影響はないのですが、 過去にはしばしば終電というものに乗ったことがあります。
地方のローカル線では特に意識しなくても、実はそれが終電 (終列車) だった、なんてことはよくありますし、 東北新幹線の上り最終「やまびこ」はSL写真館でも触れているように、なかば常用列車といえます。
一方、首都圏の「コアな意味での」終電はというと、 東急沿線に住んでいた時期に、東横線の終電はちょこちょこ乗っていました。 当時の東急はもともと終電が早かったため、否応なしにお世話になってしまうわけです。
渋谷発最終の元住吉行は、いつも結構な混み具合。 駅のアナウンスはしきりに最終最終を連呼、車内アナウンスでは「元住吉から先の電車は無い」「寝過ごしても戻れないよ」など、なかなかの緊張感でした。 (乗り慣れている人は何とも思わないでしょうけど)
ちなみに今は知りませんが、当時は田園都市線の上り最終が二子玉川園 (現:二子玉川) 止まりで、渋谷まで行きません。 しかし途方に暮れるなかれ、そこから大井町線最終に乗って自由が丘へ出ると、東横線最終の渋谷行に間に合うギミックがありました。
あと覚えているのは、京浜東北の南行最終に乗って鶴見へ行き、花月園前撮影地(今はご法度かな) まで歩いて現地マルヨしたとか。そのときの顛末はこちらで
終電で忘れてならないのは、地元・常磐緩行の「松戸終」と呼ばれる電車です。 北千住1:04発⇒松戸1:17着という、始発駅を1時台に発車するレアもので、北千住-綾瀬間は東京メトロの線路を走ります。 午前1時台に走っている地下鉄は、おそらくここだけではないかと。
で、私はというと一度だけ、松戸終に乗ったことがあります。
通常、旅行プランを立てるときに、松戸終に乗って帰着するようなプランは立てません。 どこかで列車の遅れなど不測の事態が起きたときに、どうにもならなくなってしまうからです。 そもそも先述の最終の新幹線から素直に乗り継いでくると、松戸終より早い時間に帰着できます。
それでも一度だけ乗った松戸終は、やはりトラブルの末のデッドラインとして機能したものでした。
1992年2月2日(日曜日)、磐越西線D51498の撮影帰り。未明に東京で地震があり、雪も降っていたらしい。 私は会津若松のホテルでテレビを見て「ふ〜ん」くらいに思っていました。
磐越西線は郡山での接続遅れなどで、多少はダイヤに乱れが出ていた気もしますが、 肝心のD51498はほぼ定時運行だったこともあり、あまり気にしていませんでした。 強いて言えば、微妙に人出が少ない? (道路状況も当然悪く、当日朝に東京から自動車で来た人は、午後になってやっと現地入りできたとか)
帰路は郡山から新幹線にするか迷ったものの、定時にやって来た黒磯行の普電に乗ったのが運の尽き。 当時は夜勤をしていて月曜夜までフリーなので、慌てて帰る必要も無いし、と。
黒磯まで来たところで、その先の運転の目途が立っていないとのこと。 あと一駅、那須塩原まで行けば新幹線があるのに・・・、じゃあ新白河まで戻るか? いや今度は下りもいつの発車になるか分からないという。(本当にダメなら、那須塩原までタクシーも考えましたが)
結局1時間ほどして上りの普電が出るというので乗ったところが、やはり各所で足止めされ遅延が増し、 なんだかんだ最終の大宮止まりスジにまで落ちていって、もう後がない状態。 とりあえずこのまま行ってくれれば、大宮3分接続の京浜東北に乗り継いで松戸終に間に合うはずですが、またどこで抑止されるか分かりません。
さらに遅れつつも、なんとか大宮に到着(※)、このまま上野まで走らせるというので乗っていき、 常磐快速は最終1本前で北千住に着いたときには、めでたく松戸終が発車待ちしていました。おお、これが松戸終というヤツか・・・ (松戸終は、常磐快速最終からも接続するので、2本受けになります)
(※)大宮到着時点で、京浜東北の(東十条以遠)最終発車時刻を過ぎていました (待たせてあったかもしれませんが)。 所定なら、もはや家まで辿り着けない状況です
こんな思い出のある松戸終、今回の前倒し実施では変化がないものの、3月改正ではどうなるんでしょうね。 一応、常磐線も終電繰上げ対象になっていましたから、無くなる公算が高そうです。
デゴイチよく走る! > 緑の草子
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