さんざん語られている物語を私も書くと、小湊鉄道は五井(ごい)〜安房小湊(あわ-こみなと)間に線路を敷こうとした。 いすみ鉄道は久留里線(くるり-せん)と繋いで大原(おおはら)〜木更津(きさらづ)間を結ぼうとし、当時はその名も木原線(きはら-せん)。 しかし双方とも計画は頓挫し、お互いにお互いの目的を果たせなかった同士が心ならずも契りを結んだ駅 ・・・それが上総中野。
写真などで見て想像していた限りでは、山奥で民家もなく、どれほどうら寂しい駅かと思っていました。 実際に行ってみると、山奥には違いないんでしょうが、それほど寂しいというわけでもないです。 民家もあります。ただ、鉄道の存在感は極めて薄い、といったところです。
ホームは小湊鉄道といすみ鉄道で別々です。 線路は一応繋がっていますが、ホームに面していない側線が通じているだけ。 仮にこのままの配線で両者が直通運転する場合、上総中野では客扱いできないことになります。 まあ、やろうと思えば(そもそも信号システム的にも)、お客を乗せたまま入換でもなんでもすればいいんでしょうが、 この側線が今まで有意義に使われたことはあるんでしょうかね。
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上総中野駅での並び。写真奧が大原方面になります。
キハ205の後方にある竹の切り口みたいな建造物はトイレです。
トンネルの立坑・換気口と思ったあなたはヤバイ。
さて、いすみ鉄道のレールバスがやってきました。13分の接続で、10:43発に乗ります。 大原までは1時間弱。
いすみ鉄道はかつての国鉄木原線で、先に書いた通り、久留里線と繋がる計画でした。 国鉄時代の上総中野は、小湊鉄道との接続が悪いというか、 乗り継ぎ客などいない前提でそれぞれ好き勝手なダイヤで走らせていたのは有名な話でしたが、 今は考慮されているようですね。
ただ今回、小湊鉄道からいすみ鉄道に乗り継いだ客が5人ほどいたものの、 いずれも「よそ者」ばかりで、乗り継ぎ需要など本来はやはり無いんでしょう。直通運転などもってのほか。 でも五井から大原まで接続よく抜けられるダイヤだったからこそ、私もこのルートを利用したわけで、 需要がないからやらないのではなく、新たな需要を掘り起こす方向で頑張ってほしいものです。
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デゴイチよく走る! > 緑の草子
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