1989年8月5日(土)、早朝の東海道貨物線をEF58122が上ってくる──
早朝それは、朝5時頃に新鶴見着なのだという。
客車は変哲のない14系座席車で、新鶴見から大宮方面に抜ける団体列車でした。ただし、EF58122が牽引するのは新鶴見までとなります。
東海道の旅客線ならいざ知らず、貨物線を捉えるには最低でも鶴見界隈まで行かなければなりませんから、金町から朝一の電車に乗って駆け付けても間に合いません。さあ、どうしたものか。
仕方がありませんので、前日最終の京浜東北で鶴見に降り立ち、花月園前まで歩いて「現地マルヨ」という強行策に出ました。
とは言っても、現地に着いたのは午前1時過ぎ、そしてEF58122の通過は午前5時頃ですから、待ち時間は4時間程度。
仮に鶯谷や日暮里で朝のブルトレをフルコースで撮影すると、滞在時間は軽く6〜7時間に達しますから、それに比べれば4時間位どうってことはないだろうというわけです。
当然、同じことを考える人は少なくなく、現地では総勢20人ほどが一夜を明かしました。
■1989-8-5(土) 花月園前 「スーパーライナー」 EF666
■1989-8-5(土) 花月園前 EF58122+14系座席車
貨物線ゆえ、真夜中も頻繁に列車が行き交うものの、とても写真などは撮れません。しかし、こうして夜を徹して働く人々や企業があるからこそ、日本経済は支えられているのかなと思ったりもしました。
何の因果か、この翌年には私も「夜勤さん」としての生活が始まりましたが、もしかして、この日の何気ない思いが、潜在意識として夜勤業務の道に誘ったのかも知れません。
もっとも業種的には「日本経済を支えている」と言えるほどのものかは、微妙なところでありました。
だんだん夜が明けてきて、撮影開始。フィルムはKodakのエクター1000。
それでも露出は厳しく、貨物列車は動体ブレしていますが、EF58122のときには何とか、シャッター速度1/125秒を確保できました。
EF58122&D51498 [1/3]
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