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ミト座 in 庭坂 [1/3]
1990年6月20日
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廃車間近の81系お座敷客車“ミト座”が、今度は板谷越え。さよなら運転を前に、最後の花道を飾る。

485系 つばさ 庭坂-赤岩
■1990-6-20(水) 庭坂-赤岩 485系「つばさ」
山形新幹線工事たけなわの“庭坂の大カーブ”。白い真新しいバラストが下り線で、この付近はすでに改軌済み。この程度の距離を置いて見ても、上下線で軌間が異なるのが判ります

1990年、山形新幹線の開業に向けた工事がいよいよ始動しました。
まずは赤岩のスイッチバックが廃止され、庭坂〜坂谷間の下り線は改軌工事のため閉鎖、営業列車は従来の上り線を使用した単線運転となりました。

山形新幹線は、奥羽本線の福島〜山形間の線路を「新幹線と同じ1435mm幅」に造り替えて、東北新幹線と直通運転を行うものです。こうした方式は「ミニ新幹線」と呼ばれ、他の在来線との直通運転が出来なくなることから、今なお賛否両論があります。

私も当時は否定派でしたが、「東京直通・新幹線直通・在来線をJRのままキープ(第三セクター化を回避)」がすべて実現できている結果を見ると、これは成功例なのかも知れないと考えるようになりました。

なお「山形新幹線」は便宜上の名前であって、法規上は奥羽本線内は在来線です。

[MEMO]
・山形新幹線の開業日は1992年7月1日(水)
・その後、山形〜新庄間も改軌され、1999年12月4日から東京-福島-山形-新庄間で直通運転開始

【クリックで拡大】鉄道ダイヤ情報1990年7月号鉄道ダイヤ情報1990年7月号「ジョイフルトレイン運転予定表」。見るべきは6/20の項 (クリックで拡大)

ともかく「他の在来線との直通運転を捨てる」という、それまでの国鉄・JRの常識を打ち破る発想は、鉄道趣味界に大きな衝撃を与え、板谷峠の注目度は一気に高まることとなりました。私とて例外ではなく鉄道ダイヤ情報を買っては色々とチェックしていたところ、思わず目を見張ったのが1990年7月号の97ページ。

6月19・20日と「ふれあい:81系 和式客車」が板谷峠を越えるではありませんか。

81系といってもピンと来ない世代の方もいると思いますが、これは水戸所属の旧客のお座敷客車、通称「ミト座」で、「リゾートエクスプレスゆう」の先代です。ミト座はこのとき、廃車が決定していて、いつ運用から落ちるのか動向が注目されていました(Wikipediaによれば1990年7月つまり、この翌月に引退、廃車とあります)。つまり、ミト座だけでも充分な話題に値するところ、それが板谷越えという大ネタが来たわけです。

ついでに、誌面へ向けている目線をそのまま下方向にやると、「スーパーエクスプレス レインボー」も板谷峠をチョロチョロしています。慎重に見比べた上 (マルヨマークを見落とすと悲惨なことになりますので)、ミト座とレインボーが重複する6月20日(水)に狙いを絞ることにしました。

それにしても運転予定表を見る限り、さくらんぼシーズンということもあって、レインボーだけでも頻繁に板谷峠を行き来しています。1泊2日の団体を複数、ダブルブッキングさながら巧みに掛け持つ車輌運用。他線から奥羽本線へ直通できるからこその需要と思われるのに、1067mm軌間のネットワークを分断してよいものなのか。

EF71 50系 庭坂-赤岩
■1990-6-20(水) 庭坂-赤岩 EF71+50系 下り普通列車
箱庭のような「庭坂の大カーブ」を行く列車。ワインレッドの列車が緑に良く映えます

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