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「SL銀河」は、足ヶ瀬を過ぎるとあとは下り勾配を転がって行くだけですので、釜石駅に先回りして入線を待ちます。
駅では横断幕や旗で乗客を迎えますが、やはり遠野〜釜石間は利用者が少ないのは否めません。釜石駅は“鉄”の姿もゼロ。
ひまわり畑にあれだけ集結していた皆さんはどこへ行ってしまったのか?
私も現地ではレンタカーで移動していますので大きな口は叩けませんが、入場券を買って心ばかりの罪滅ぼしをしたつもり。
■2016-8-6(土) 15:07 釜石 8621列車 「SL銀河」 C58239
■2016-8-6(土) 15:23 釜石 キハ110 C58239
■2016-8-6(土) 15:30 釜石 キハ110 キハ141
撮影を終えて改札を出る際、入場券を渡そうとしたら「どうぞ持っていってください」と駅員氏。
以前に遠野駅でも、特にお願いをしたわけでもないのに「記念にお持ち帰りください」と言われたことがあり、時代も変わったものだと思います。
私が子供の頃、それはまだ日本国有鉄道と呼ばれていましたが、着駅で「切符を欲しい」とお願いしても「これはね・・・あげられないんだよ」と、ことごとく却下されたものでした。国鉄では、切符を貰えた記憶がほとんど・・・いや全くといっていいほどありません。(私鉄では、そこそこ貰えました)
どうしても切符を欲しければ「買ったまま使わない」「長距離切符で途中下車する」などの手段しかなかったわけですが、子供故そんな経済力があるわけもなく。
そんなことを繰り返すうちに「どうせ貰えないんだし」という諦めと、大人になるにつれ切符を欲しがる恥じらいや世間体のようなもの、そして何より自動券売機や印刷発行機、POS端末などの (語弊があるかも知れませんが) 薄っぺらい切符が台頭してきたこともあって、いつしか「切符を欲しい」とお願いすることも無くなってしまいました。
当時は鉄道趣味そのものが社会に理解されていなかった時代。
「電車の写真撮って何が面白いの?」
「そんな切符貰ってどうするの?」
翻って現代、鉄道趣味とは少し違うのでしょうが、観光客が電車の写真を撮ったり、使用済みの切符を貰ったりすることは、すっかり日常の光景になりました。
子供ながらに「そんな世の中だったら、少しは鉄道趣味もやり易いのに」と夢を見ていた(?)私。いつの間にか「そんな世の中」になったんですね。
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